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第13期はちおうじ未来塾 第9回を開催しました。

1/18(土)第9回を開催し、多摩信用金庫常勤理事の辻伸敏氏をお招きしご講演いただきました。

 

辻常勤理事は、昭和63年4月に多摩中央信用金庫に入庫され、約30年間にわたり、融資や営業、国際業務に従事し多摩地域の中小企業の課題解決活動に取り組まれています。

八王子四谷、国立支店支店長、融資管理部長、営業店支援部長等を経て、現在は常勤理事(融資部・海外事業支援部担当)として活躍、多摩地域で努力されている事業者の課題解決に積極的に取組まれています。

 

この度の未来塾では『多摩信用金庫の事業所支援の取り組み』と題し、ご講演いただきました。

 

■衆知を集める経営

会社にとって最も大切な経営資源の1つである「資金」。やはり会社を経営していく者として、金融機関という存在は切っても切れない繋がりであると思います。

 

辻常勤理事からは、データに基づいた多摩地区の中小企業分析、多摩信用金庫の課題解決活動、企業の未来予想図ともいえる事業計画書の考え方やポイント等についてお話しいただきました。

多摩信用金庫 常勤理事 辻伸敏氏

人口の多い多摩地域は、産業面でも様々な業種が集積しておりポテンシャルが高い地域です。一方で、経営者の高齢化や、業種によっては他地域の例と違わず事業所数や従業員数、年間販売額が減少している課題もあります。

 

そのような状況下、各企業の悩みや課題を【見える化】し、その上で【課題解決】していく仕組みづくりが必要であります。

 

しかし、これらを自分自身だけで考え行動することは極めて困難です。

 

辻常勤理事からは
・自社の現状をしっかり理解すること
・衆知を集めること、社員等周りの人達と自社についてとことん話し合うこと
・未来予想図(=事業計画書)の考えや取り組み
等々の大切さを丁寧にお教えいただきました。

 

“衆知”とは、例えば従業員や取引先、そして経営の相談が出来る仲間や支援機関等が考えられます。更に、未来塾塾生は塾を通じて講師や運営陣等との交流を通じて経営の気づきを得ることがこれまでも度々あったかと思います。

 

周りにいる沢山の頼れる人達と共に、自社の現状と課題を整理し、未来へのアクションにつなげていく大切さを学びました。

 

「人も企業も“風邪をひいたら直ぐ誰かに相談できる関係づくり”を日頃から心がけることが重要」と辻常勤理事。厳しい経営情勢にある今般ですが、頼りになる存在は企業内外に多くいます。

講義の様子

講義終了後は、塾生の質問に一つひとつ丁寧に御回答いただいた姿が印象的でした。
金融機関との接点がまだあまり無かった塾生が多い中、今回の講義は大変励みになる内容だったのではないでしょうか。

 

■金融機関にプレゼンテーション

続いて、塾生による1人5分間のプレゼンテーションを行いました。テーマは「アクションプラン」。

 

各塾生には、事前に事業計画書を作成してくることを宿題にしていました。それに基づき、アクションプランをメインに多摩信用金庫 事業承継担当の河合様・陶山様へプレゼンしました。

プレゼンテーションの様子

限られた短い時間でしたが、自社理念や事業概要や課題を交え「自社は今後こうしていきたい!」を精一杯プレゼンテーションしました。

 

各発表に対しお二人からは丁寧なコメントをいただきました。その場で資料をご覧いただきながらの短いプレゼンにも関わらず、ここまで適格にご意見いただきましたこと、感銘を受けました。塾生は金融機関へのプレゼン機会が初めての方が殆どの中、大変貴重な経験になったのではないでしょうか。

 

■グループディスカッション

続いて、本日講義やプレゼンで得た気づきを踏まえて塾生でチームを組み、グループディスカッションを実施。テーマは「1000万円融資を受けました」。

 

自由な議論でテーマを膨らませていった今回。「運転資金に充てようかそれとも設備資金か。。」「新規事業立ち上げのための資金にしよう!」「これで課題の一つが解決出来るかも。。」等々、議論は活発に行われていました。

グループディスカッションの様子

 

これまでのグループディスカッションも自社の未来についてトコトン考えるテーマでしたが、今回は先程のアクションプラン発表からのディスカッション。具体的な内容をワクワクしながら発表する塾生の姿が印象的でした。

ディスカッション発表の様子

 

最後に、辻常勤理事から塾生へメッセージをいただきました。
「ここまで自社の未来を考えていらっしゃる若い方がいることは地域にとって大変頼もしい。ここに集まっている皆様の衆知を集めてこれからも発展していただきたい。」。

 

自社または自分だけでは解決出来ない事も、仲間や信用できる応援者がいれば乗り越えられる可能性はグッと上がります。そのためには、広い視野で物事を見ることも大切であると感じました。今回辻常勤理事にご推薦いただいた松下幸之助氏の図書から引用させていただくと“素直な心”が経営のカギを握るものと改めて気づかされました。

 

本年1発目の未来塾も大変充実した内容でありました。3月の卒業発表まで講義はあと1回。ノンストップで未来塾を運営してまいります!