CO.HACHIOJI元気な企業インタビュー
第60回 (株)アドニクス
絶対に諦めない姿勢が、夢を現実のものとする!
取材先 (株)アドニクス(代表取締役 小島 要)
所在地 八王子市台町4-45-15 アルカディア西八王子2階
電話 042-669-3060
e-mail addnics@nifty.com
URL addnics.co.jp/
代表取締役 小島 要さん
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2005年8月、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発した、小型観測衛星INDEX(以下、「れいめい(黎明)」という。)が、打ち上げられた。この小型衛星「れいめい」は、オーロラ観測と、軌道上での新規技術の実証をミッションに掲げ、今もなお正常に軌道上を周回している。この小型衛星打ち上げ成功の背景には、ある中小企業の技術があった。小規模ながらも、卓越した高周波無線技術により、この大きなプロジェクトを影で支えた企業、それが株式会社アドニクスである。今回、アドニクス代表取締役の小島要(こじま・かなめ)さんに、高周波無線技術に賭ける想いを語っていただいた。 |
デジタル技術隆盛の時代、しかしアナログ技術は失われない!
アナログ技術といっても、音響、映像、通信など様々な分野で使われている。中でも、アドニクスは、高周波による無線通信という分野に特化して研究・開発を行っているのだ。無線であるからには、必ず電波によりデータ通信しなければならない。電波は、物理現象そのものであり、その送受信には必ずアナログ技術が必要となってくる。アドニクスは、特に微弱な電波を取り扱う機器を得意としている。
アナログ技術一筋25年
最先端の技術が求められる宇宙開発分野への挑戦
“人と未来にプラスする会社”を目指して
アドニクス(Addnics)とは、Add(加える)とElectronics(電子技術)を融合させた社名である。この社名には、“人と未来にプラスする会社”でありたいという想いが込められている。「小さい会社なので、なかなか地域に貢献出来ないが、日本の技術力の発展に貢献していきたい。」と抱負を語る小島さん。その穏やかな目で、しっかりと“未来の技術”を見据えている。
編集後記
「西八王子駅の程近く、ビルの一室に入ると、そこには計測機器がずらりと並んだ異空間が広がっていた。従業員は、社長を含めたった4名である。しかし、この部屋で開発された製品は、宇宙へと飛び立っているのだ。八王子からも宇宙へ飛び立つ製品が生まれている現実を目の当たりにし、感動すると同時に誇りに思った。
小島社長は、非常に柔和な方で、ものづくりに賭ける思いを語ってくださった。「自分で設計し、くみ上げた受信機で、航空機の無線を受信出来た時の感動は今でも忘れられない。」と語る小島さんの表情からは、心の底から「ものづくり」を楽しんでいるという気持ちが伝わってきた。今、”ものづくり立国日本”の復権を目指しているが、これからの若者に、ものづくりに興味を持ってもらえるかが鍵となりそうである。
宇宙開発分野の送受信機は、毎回オーダーメイドとなる。その都度、新たな課題に立ち向かい、試行錯誤の末に製品を創り上げている。(株)アドニクスは、この卓越した技術・ノウハウと、少人数ゆえに小回りの利くメリットを活かし、今後も日本の技術を支えていくことだろう。
(取材日2006年3月6日)